「なんでミューラルに関わる仕事をしているの?」
「WALL SHAREってどういう人がいるんだろう?」
そんな疑問にお答えするべく、WALL SHAREで働く人に話を聞き、ミューラルへの想いや経緯を探るインタビュー企画。第2回は制作現場のサポートをしながら、ミューラルを描く建物のオーナーさんへ営業を行う野見山主税(のみやま ちから)さん。
interviewer&Text おかゆ川
旅行をきっかけにミューラルに興味を持つ
おかゆ川(以下、O):野見山さんがミューラルと出会ったきっかけは何ですか?
野見山(以下、N):きっかけは、大学の卒業旅行で行ったフランスのパリ。これは誰が描いたのかは分からないストリートアートだったんだけど、色んなアーティストが描いたストリートアートやミューラルがたくさんある光景は、日本になくていいな。今までって思った地元の福岡でもミューラルをあまり見たことがなかったから、ミューラル文化に触れた時、衝撃を受けたんだよね。直感的に「日本にあったらいいのにな」という気持ちを抱いた。

野見山さんが、パリで見たストリートアート
好きなことを仕事にする。たどり着いた先はミューラル
O:WALL SHAREに入社する前はどんなことをしていましたか?
N:新卒としてインテリア業界で働いていたんだよね。だけど、仕事をしていくうちに「自分の好きなことを仕事にしていきたい」という気持ちがどんどん湧いてくるようになったんだ。
今まで一番ときめいたものは何かなって考えた時に、ミューラルを思い出した。
O:ずっと頭に残っているぐらい衝撃を受けていたんですね。
N:そうだね。そこからミューラルを含め、アートに関わる仕事がしたいと考えるようになった。それなら、とりあえずアートのカルチャーが多様な東京に行こうと上京を決めた。

O:そこからWALL SHAREに入社した野見山さんですが、出会いはTwitterだと聞きました。
N:そうなんだよね。当時、自分の挑戦できるきっかけを探していたタイミングで、たまたまWALL SHAREが渋谷でミューラルを制作しているのをTwitterで見つけたんだ。そこから、すぐにTwitterでメッセージを送って、会いに行ったって感じかな。
O:他にも壁画を事業にしている企業がある中で、なんでWALL SHAREだったんですか?
N:WALL SHAREのやっていることが、一番かっこいいって思ったからかな。
O:なるほど。ずばり、どんな所でしょうか?
N:WALL SHAREのビジョンや姿勢がかっこいいなと思った。
アートがビジネスの手段になってしまわないように、アーティストの表現を大事にしていることだったり、未来の子どもたちに目を向けていることだったり。
そういったWALL SHAREの考えは、自分自身もとても大事にしてたし、共感したんだよね。
それだけじゃなくて、日本で外の壁に特化している会社が少ない中で、WALL SHAREは壁に描くことに挑戦し続けているところ。
特に外壁のミューラルは、より多くの人に作品を楽しんでもらえるし、制作工程が見れることや、まちの一部になっていくことも面白い。なによりアーティストも描いた達成感をより感じられるんじゃないかな。

人の数だけアートの楽しみ方を増やしたい
O:最後に、主税さんが今後やっていきたいことを教えてください。
N:まずはミューラルを増やしていきたい。
特に関東は建物が密集していることもあって、ミューラルを描くのに適した大きくて凹凸の少ない壁自体がそもそも少ないからね。
そんな中でも、ミューラルを描けるような場所をたくさん見つけていきたいな。
O:ちなみに、ミューラルを増やしていきたいと考える理由は何ですか?
N:もっと色んな人にアートに触れてほしいからかな。アートって難しいイメージがあると思う。
だけど、音楽を楽しむ時に、深い理由を考えたりしないと思うんだよね。カラオケで歌ったり、音楽を聴いて心が落ち着いたり、好きなアーティストのライブに行ったり。アートも有名なアーティストの作品を見に行ったり、その時の気持ちに任せて描いたり、意味を求めなくても好きなように触れて楽しめばいいと思う。子どもの時に、ペンで描いちゃいけない所に描いて、怒られた経験が誰しもあるはず(笑)アートを楽しむことは何も特別なことじゃなくて、もっと自由で、人の数だけ色んな楽しみ方が出来るんじゃないかな。だから、アートに触れる機会を増やして、みんなの楽しみ方の幅をもっと広げられたらいいな。

【好きな曲】
RIP SLYMEさんのOne。
学生の頃からずっと聞いてる曲で、前向きな気持ちにさせてくれます。みんな違って、みんないい!