まちの神社と商店街に、世界5カ国のミューラルカルチャーが重なる。大阪・此花「えのえん祭 2026」開催レポート
更新日:7 日前
2026年9月26日(土)、大阪市此花区の四貫島住吉神社と此花住吉商店街を舞台に、ミューラル(壁画)と音楽、食、本が交わる地域型フェス「えのえん祭 2026」を開催しました。2025年の初開催に続き、2回目の開催となります。
えのえん祭は、開催当日に先立つミューラル制作から始まります。9月21日(月)からの5日間、フランス・ペルー・インドネシア・ブラジル・スペインから来日したミューラルアーティスト5組が此花に滞在し、まちなかに5作品を完成させました。その完成に合わせて、神社と商店街でお祭りが開かれました。イベント当日は約700名が来場。初開催の「本と屋台マーケット」にも多くの人が訪れ、神社と商店街の2会場を行き来しながら楽しむ姿が見られました。

お祭りは、その5日前から始まっていた
9月21日(月)から25日(金)の5日間、海外から来日した5組のアーティストが此花・梅香エリアで公開制作を行いました。アーティストたちは此花に滞在しながら、日本の文化に触れ、地元の人たちと日々交流。そこで感じたまちの空気や人とのつながりを、一筆一筆に込めながら作品を描き上げました。
制作中は、壁の前で足を止めて見守る住民や、アーティストに声をかける子どもたちの姿も。今回の5作品を加え、「MURAL TOWN KONOHANA」の壁画は43点となりました。完成した壁画は、いつでも自由にまちを歩きながら鑑賞できます。





12:00 太鼓の音で、ステージが動き出す
9月26日(土)の開催当日は雨天となりましたが、子ども連れの家族からアートファンまで、世代を問わず約700名が来場しました。傘を差して四貫島住吉神社の鳥居をくぐると、境内にはテントが張られ、地元飲食店の屋台が開店の準備を進めていました。来場者にはレインコートを無料配布。雨の日でも安心して楽しめるようにと準備したものです。
正午、メインステージの口火を切ったのは、太鼓チーム8会。そこから克美Band、コクリコ&坂野雄亮、清村斉と、此花区内で活躍するミュージシャンたちがバトンをつないでいきます。
ステージの周りでは、地元飲食店のフードや学生ボランティアによる子ども縁日にも人が集まりはじめました。子ども連れの家族からアートファンまで、集まった人の世代はさまざまです。
会場には、制作を終えたばかりのミューラルアーティストたちの姿も。来場者に混ざってライブを楽しんだり、縁日をのぞいたりと、アーティスト自身もお祭りを満喫していました。

初開催の「本と屋台マーケット」。アーケードの商店街に、本と人が集まる
今年の新たな試みとして、此花住吉商店街(約200m)で「本と屋台マーケット」を初開催しました。大阪・神戸・奈良から個性豊かな書店8店と物販屋台9店が集結し、本を手に取り店主と語らう人たちが行き交いました。
此花のZINE・同人誌専門店「シカク」、九条の長屋にある新刊書店「momo books」、子どもの本を扱う阿倍野の古本屋「大吉堂」、神戸・灘の古本屋「ワールドエンズガーデン」など、各店がそれぞれの個性で選んだ本を持ち寄りました。奈良の「ほんの入り口」では、本の販売に加えて、みなものまなさんによる「問い手渡し」ワークも開かれていました。






本を探す合間にのぞきたくなるのが、屋台の並び。移動屋台や植物を販売する屋台をはじめ、タロット占い、0円ショップ、ぬいぐるみ釣り、学生による屋台と、ジャンルを問わない顔ぶれがそろいました。本を探す合間に屋台をのぞき、店主との会話を楽しむ、商店街ならではの過ごし方が生まれました。



そして商店街を歩いた人だけが手に入れられるのが、「ビンゴ大抽選会」のビンゴカード。カードを握って神社へ戻っていく親子も、商店街へ向かう人も。雨に濡れないアーケードを拠点に、神社エリアと商店街エリアを行き来する回遊の流れが生まれていました。神社と商店街の両会場では、書店や屋台の出展者が、海外から来たミューラルアーティストと初めて言葉を交わす場面も。ミューラル、地域、本、そして個性的な物販屋台。ジャンルの異なるさまざまな文化がごちゃ混ぜに集まるえのえん祭は、出展者にとっても、新しい視点を見つける機会となっていたようです。
神社に戻ると、ステージでは笑羽亭平大×のりのり亭おにぎりによるキッズ落語が始まっていました。
子どもを中心に200名が参加し、神社と商店街の2会場を行き来するきっかけとなりました。参加しました。ステージ前は、熱狂!



あたりが薄暗くなり始めたころ、スペシャルゲストの環ROYがステージに立ちました。えのえん祭には初出演です。屋台に明かりが灯る境内で、傘やレインコート姿の観客がステージを囲みました。

すっかり日が暮れたころ、もう一組のスペシャルゲスト、KEIZO machine!!のライブが始まりました。夜の雨の境内で雨はまだ降っていましたが、ステージ前ではレインコート姿の来場者が音に合わせて体を揺らします。雨を感じさせない活気は、夜9時の終わりまで続きました。


絵から始まったご縁を、これからも。
昨年に引き続き、今年も5組の海外アーティストを招聘することができました。大阪・此花区で展開しているミューラルプロジェクト「FUJIFILM instax™ presents MURAL TOWN KONOHANA(ミューラルタウンコノハナ)」は、これで43作品に到達。アーティストが此花で過ごし、まちの人と交流しながら世界のアーティストが残した5つの壁画は、これからも此花の風景として、人と人との関係とともに育っていきます。

取材・執筆:MURALITHM編集部(小倉ちあき)
撮影:TOMO
日時:2026年9月26日(土)11:00〜21:00
神社エリア:四貫島住吉神社(大阪府大阪市此花区梅香3丁目14-16)
商店街エリア:此花住吉商店街(大阪市此花区梅香3丁目28-12)11:00〜17:00
ミューラル制作:2026年9月21日(月)〜25日(金)/此花・梅香エリア一帯
来場者数:約700名(雨天)
参加ミューラルアーティスト:Kesadi、nasca、sicovecas、RAFAEL SLIKS、YUBIA
音楽ステージ出演:KEIZO machine!!、環ROY、コクリコ&坂野雄亮、清村斉、8会(はちかい)、克美Band(上岡克美)、笑羽亭平大×のりのり亭おにぎり
参加書店:シカク、LVDB BOOKS、FOLK old book store、momo books、ワールドエンズガーデン、大吉堂、standard book store、ほんの入り口
参加屋台:カモメ・ラボ、ともしびタロット、緑向ガーデン、ぬいぐるみドリーム、ちどりばし0円ショップ、学生屋台
主催:WALL SHARE株式会社、FUJIFILM instax™ presents MURAL TOWN KONOHANA
協賛:三和酒類株式会社、ウンコちゃんの家具屋さん ほか
協力:四貫島住吉神社、辺口芳典(詩人)、山田たたみ店
WALL SHARE株式会社が2023年から大阪・此花エリアで展開しているミューラルプロジェクト。ミューラルをきっかけに人が出会い、つながり、まちの風景が変わっていくことを目指しています。






